2026/07/17 18:40





A VONTADE ITALIAN COLLAR SHIRTS SS -CHECK BROAD CLOTH- VTD-0398-SH

大人には、大人のチェックシャツがある。
A VONTADEが出した一つの答え。

若い頃は、チェックシャツをよく着ていた。
デニムに合わせたり、軍パンに合わせたり、Tシャツの上から何も考えずに羽織ったり。
柄が入っているだけで格好がつくし、少しくらい雑に着ても、それがむしろ雰囲気になった。

ところが歳を重ねるにつれて、少しずつ手が伸びなくなる。
柄が強すぎると落ち着かない。
配色を間違えると子供っぽく見える。
シルエットが細ければ昔っぽくなるし、ただ大きいだけでは若作りに見えてしまう。

チェックシャツそのものが嫌いになったわけではない。
今の自分にしっくりくる一枚が、なかなか見つからなくなっただけだ。

そんな中で久しぶりに、素直に着たいと思えた。
それが、A VONTADEのITALIAN COLLAR SHIRTS SSだった。

柄ではなく、生地の表情が先に見える。

このシャツを見て最初に感じたのは、チェック柄の強さではなかった。
先に目に入ってきたのは、生地の持つ静かな奥行きだった。

使用しているのは、50番手のコットン糸をテンションをかけずに織り上げたチェックブロード。
糸に余計な力を加えずに織り上げることで、しっかりとした生地感の中に、硬さだけではない自然な表情が生まれている。

表面はきれいだが、均一すぎない。
ブロードらしい端正さはありながら、どこか柔らかく、無機質には見えない。
触れたときにも薄さだけが先に立たず、きちんと生地そのものの存在を感じられる。

柄は、単色をベースに構成されたプレイドチェック。
多色使いのチェックのように柄が前へ出るのではなく、色の濃淡と重なりによって、さりげなく表情を作っている。

遠目には落ち着いて見える。
近くで見ると、チェックの奥行きが見えてくる。

柄物を着ているというより、生地に表情のあるシャツを着ている感覚に近い。
この控えめな存在感こそ、大人が無理なく着られる理由だと思う。

イタリアンカラーが、男っぽさを軽くする。

このシャツを単なるチェックシャツで終わらせていないのが、襟の作りだ。

採用されているのは、前立てから襟へと滑らかにつながるイタリアンカラー。
ボタンを開けたときに首元が自然に開き、通常のシャツとは違う、涼しげでリラックスした表情を作ってくれる。

開襟シャツのようなリラックス感はある。
しかし、リゾートウェアのように軽くなりすぎない。
一般的なレギュラーカラーほど堅くも見えない。

その間にある、絶妙な襟だ。

カジュアルで力の抜けた雰囲気を持ちながら、それだけでは終わらない。
イタリアンカラーならではの首元の開きによって、リラックス感がありながらも、どこか大人らしい雰囲気を感じさせてくれる。

開襟シャツほどラフにならず、レギュラーカラーほど堅くもならない。
その絶妙な立ち位置が、このシャツらしい魅力だと思う。

砕けているのに、だらしなくはない。
リラックス感がありながらも、大人らしい品の良さを自然に感じさせてくれる。

A VONTADEの服には、こういう相反する要素を自然に共存させる上手さがある。

ゆったりしている。それでも、若作りには見えない。

シルエットは、全体にゆとりを持たせたボックス型。
身体を締めつけず、暑い季節にも自然と手が伸びる、リラックスしたサイズ感に仕上げられている。

ただ大きさを強調するためのシルエットではない。

生地のしっかりとした質感と、イタリアンカラーが作る首元の表情によって、ゆとりがありながらも全体の印象は崩れない。
カジュアルでありながら砕けすぎず、大人が着ても自然に見えるバランスに整えられている。

このバランスが非常に重要だと思う。

大人がゆったりとした服を着るとき、難しいのはサイズそのものではない。
若い人と同じように見せようとすると、どうしても無理が出る。
かといって、昔と同じ細身のシャツを選べば、今のパンツとのバランスが合わない。

必要なのは、今の空気を取り入れながらも、着る人を服が追い越さないこと。

このシャツには十分なゆとりがある。
しかし、サイズ感だけが先に立つことはない。
生地、柄、襟、シルエット。そのすべてが同じ方向を向いているから、自然に大人の服として成立している。

Tシャツの上から羽織るだけでいい。

このシャツは、一枚で着てももちろん格好いい。
ただ、個人的には無地のTシャツの上から、ボタンを開けて軽く羽織る着方をおすすめしたい。

インナーは白でも生成りでもいい。
パンツは色の落ちたデニムでも、軍パンでも、少しきれいなスラックスでもいい。

難しく考える必要はない。

Tシャツとパンツだけでは少し物足りない。
しかし、ジャケットを着るほどではない。
そんな夏の日に、このシャツを一枚加える。

それだけで、格好に奥行きが生まれる。

柄は入っているが、うるさくない。
襟は開いているが、ラフすぎない。
全体にはゆとりがあるが、生地のしっかりとした質感によって、輪郭が曖昧になりすぎない。

シャツの中にあるすべての要素が、ちょうどいいところで止まっている。

だから、特別なコーディネートを考えなくても、いつもの服に自然と馴染んでくれる。

チェックシャツを着なくなった人にこそ。

若い頃と同じ服を、同じように着る必要はない。
それでも、昔好きだったものを、すべて手放す必要もないと思う。

デニムも、軍パンも、スニーカーも、チェックシャツも。
歳を重ねたから着られなくなるのではなく、今の自分に合う形へ更新していけばいい。

A VONTADEのこのシャツには、懐かしさがある。
しかし、懐古的には見えない。

チェックシャツという昔からあるものを、生地の選び方、襟の作り、シルエットのバランスによって、今の大人が着られる服へと作り直している。

だから、久しぶりにチェックシャツを着たいと思えた。

何年も柄物を避けてきた人。
無地ばかりを選ぶようになった人。
チェックシャツは子供っぽいと思っている人。

そんな人にこそ、実際に袖を通してみてほしい。

チェックなのに、子供っぽくない。
ゆったりしているのに、若作りには見えない。
力が抜けているのに、男っぽさは失っていない。

昔好きだった服を、今の自分でもう一度着る。

そのきっかけになってくれる、大人のためのチェックシャツです。