2026/06/24 17:16


THING FABRICS TF RECONSTRUCTION PLAIN T-SHIRT

高機能生地の概念を変える一枚です。

暑いから涼しい。

高機能素材のTシャツというと、多くの人がそんなイメージを持つと思います。

接触冷感。

吸水速乾。

UVカット。

どれも便利ですし、実際に効果もあります。

ただ、このTHING FABRICSのTシャツは少し違います。

冷やすための生地ではない。

快適な状態を維持するための生地。

その考え方自体が、これまでの高機能素材とは少し違うんです。

火山砂から生まれた37.5 Technology

このTシャツに採用されているのは、アメリカのCocona社が開発した37.5 Technology。

アウトドア業界では以前から高い評価を受けている高機能素材です。

特徴は、火山砂由来の活性微粒子を繊維に組み込んでいること。

人の体からは常に水蒸気が発生しています。

37.5 Technologyは、その水蒸気を素早く取り込み、赤外線エネルギーを利用して蒸発を促進することで、衣服内を快適な状態へ近づけようとします。

面白いのは、その開発のヒントになったのが日本の阿蘇山周辺にある砂風呂だと言われていること。

砂の中に埋まると不思議と心地良い。

暑過ぎず、寒過ぎず。

その自然の仕組みを繊維へ応用した。

最先端の機能素材なのに、その原点は自然の中にあります。

さらに、この機能は後加工ではありません。

素材そのものに組み込まれているため、洗濯によって性能が落ちることもない。

毎日のように着て、洗って、また着る。

そんな日常着として非常に理にかなった素材です。

一年中快適という考え方

この素材は、接触冷感のように着た瞬間に冷たさを感じる生地ではありません。

その代わり、暑い時は熱や湿気を逃がし、寒い時は必要以上に熱を奪わない。

常に快適な状態を維持することを目指しています。

だから夏だけでは終わらない。

春も。

秋も。

気付けば手に取っている。

高機能素材というと夏物のイメージがありますが、37.5 Technologyはもっと長い時間軸で付き合える素材です。

涼しさを競うのではなく、快適さを維持する。

その発想自体が面白いと思いました。

機能を着るのではなく、服を着る

僕がこのTシャツを良いと思った理由は、実は機能だけではありません。

服としての完成度が高いことです。

程良くゆとりを持たせたシルエット。

余計な装飾を加えないデザイン。

機能素材のTシャツであることを必要以上に主張していません。

レコードを探しに行く日も。

コーヒーを飲みに行く日も。

何気なく街を歩く日も。

自然に手が伸びる。

そんな空気があります。

機能素材であることを忘れてしまうくらい自然。

でも着てみると、その快適さはしっかり感じる。

このバランスが良かった。

THING FABRICSだからこそ

THING FABRICSといえば、今治タオルの技術を背景に持つブランドとして知られています。

だからこそ、このアイテムを最初に見た時は少し意外でした。

パイルではない。

タオルでもない。

でも実際に触ってみると納得します。

ブランドの枠を超えてでも採用したかった理由が分かる。

デザイナー自身が、この素材に惚れ込んでいることが伝わってくるんです。

タオルブランドだからタオルを作る。

そういう単純な話でもない。

本当に良いと思った素材なら取り入れる。

その柔軟さもTHING FABRICSらしい魅力だと思います。

涼しいでもない。暖かいでもない。

涼しいでもない。

暖かいでもない。

快適であり続ける。

言葉にすると地味かもしれません。

でも、それを実現するのは案外難しい。

派手な機能を語る服ではなく、日常の中で静かに実力を発揮してくれる服。

高機能生地の概念を変える一枚です。