2026/06/20 16:30

PERS PROJECTS RILEY Q/S C/N TEE
カジュアルだけど、品がある。
都市型ベースボールTEE。
ベースボールTEEというフォーマットは、本来ラフで気軽な存在。
けれどこの一枚は、その前提を静かに裏切ってくる。
理由は生地と設計、その両方にある。
生地の正体
使われているのは超長綿のLONG STAPLE JERSEY。
長い繊維を使うことで糸の表面が滑らかになり、毛羽立ちが抑えられる。
さらに加工で糸を引き締め、表面の毛羽を丁寧に除去。
この工程の積み重ねが、触感の違いとして手に残る。
触ると分かる。
指先が引っ掛からない、なめらかな表面。
でも薄っぺらくはない。
中身に密度がしっかり詰まっていて、着た時に生地が綺麗に落ちる。
一枚で着ても輪郭が崩れない理由がここにある。
ラフな骨格に上質な表情を乗せる
普通のクルーネックTシャツにこの生地を使っても、ここまで印象には残らなかったはず。
ベースボールTEEというラフな骨格があるからこそ、生地の上品さが際立つ。
スポーティーな肩の力の抜け感はそのままに、雑には見えない。
このギャップこそがPERS PROJECTSの狙いどころ。
ディテールにも同じ思想
首元は四つ巻き仕様。
強度はしっかり確保しつつ、見た目は驚くほど繊細。
本来、強度を優先すると首元は太く存在感が出やすいが、それでは生地の表情を壊してしまう。
だから主張しない強さを選んでいる。
肩周りも同様。
ジャケットづくりに通じる立体的な縫製で、肩が自然に収まり、腕の動きを妨げない。
横から見た時の静かな立体感は、カットソーとしてはかなり手の込んだ仕事。
生地のために、服を作り直す
生地が良いから完成度が高いわけではない。
生地に合わせてデザインを選び、生地に合わせて首元を設計し、生地に合わせて肩周りまで作り込む。
一つひとつの判断が同じ方向を向いているからこそ、着た瞬間に違和感がない。
似たような超長綿Tシャツは世の中にいくらでもある。
けれどラフなフォーマットの中に上質さを溶け込ませている例は意外と少ない。
素材の良さを見せつけるための服ではなく、生活の中で自然に袖を通すための服として成立させている。
簡単そうに見えて、実際はかなり難しいことをやっている一枚だ。
